ALLOY80A(ナイモニック80A)は析出硬化型ニッケル—クロム合金で、チタンとアルミニウムの添加によって強化したものです。
ALLOY80A(ナイモニック80A)の特長:
• 酸化雰囲気に対する耐性が優れており、高温下の耐スケーリング性が高い
• 815°C(1500°F)までの使用温度における機械的特性が良好で、耐クリープ性も非常に優れている
• 非常に過酷な条件においても疲労耐久性が高い
ALLOY80A(ナイモニック80A)は加熱、冷却サイクルが繰り返される条件下においても高い酸化耐性を示します。強固に密着した酸化層(Cr2O3)を形成し、腐食と酸化の進行を防ぐことで1000°C(1830°F)までの温度でスケーリングに対する耐性を得ています。
ただし、五酸化バナジウムを含む環境では、ナトリウム化合物および硫黄化合物による溶融塩腐食の可能性があります。
ALLOY80A(ナイモニック80A)は815°C(1500°F)までの高温下においても優れた耐クリープ性、耐金属疲労性、耐酸化性を有するため、ブレード、リング、ディスクなど、ガスタービンの構成部品に用いられています。それ以外には、ボルト、燃焼エンジンの排気弁、ならびに推奨限界温度/応力内で動作するその他の高応力部品に使用されます(例:原子力ボイラーの配管サポート、ダイカスト用のインサートおよび中子)。また、本合金は高温スプリング、特に継続的に応力が加わる条件で動作するものに使用され、燃焼室およびその関連部品に適しています。
Ni | Cr | Fe | C | Mn | Si | Cu | Al | Ti | S | |
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min | 65.0 | 18.0 | 0.04 | 1.0 | 1.8 | |||||
max | 21.0 | 1.5 | 0.10 | 1.0 | 1.0 | 0.2 | 1.8 | 2.7 | 0.015 |
※表内の数値は参考基準値で、最小値・最大値を保証するものではありません。詳細につきましては別途お問い合わせ下さい。